緑内障はいろいろな原因によっておこる視神経(=目と脳の視中枢を結ぶケーブルのようなもの)の病気です。視神経は障害を受けると、その障害の強さと範囲に応じて、視野の一部がゆっくり欠けていきます。この視野の欠けは今の医学ではもとに戻すことはできません。
視野は、中心からではなく、周辺から欠けていくことが多いので、自覚症状に乏しく、検診などをうけないとわからないことが多いのです。
日本人の場合、進行がきわめてゆっくりのタイプの緑内障の方が多いので、早めにわかって治療を開始し、さらに進行を遅らせることができれば生涯困ることはない方もたくさんいらっしゃいます。しかし残念ながら、なかには視野欠損が中心部まで早く進行し、視力が下がり、ほぼ末期の失明に近い状態になってから眼科を受診される方もいらっしゃいます。
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